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鳥羽市国崎町で舞う弓打ち神事

鳥羽市国崎町弓打ち神事
弓打ちを務める松井岳人さん

 鳥羽市国崎町は志摩半島の最東端に位置し、伊勢神宮に奉納する「熨斗アワビ作り」は2千年の伝統がある。毎年行われる御潜(みかづ き)神事は国崎町海女の祭りで、海女業が盛んに行われる町でもある。
 今年1月3日に八幡祭と言われる国崎町の神祭、真魚箸(まなばし)と弓打ち神事が地元の海士潜女(あまかづきめ)神社であった。弓打ちを射る人は地元の長男で、今年は松井岳人(35)が務めた。地元の経験者によると、弓打ちする前に真夜中で海へ裸禊ぎをし、心身を清める。当日の午後2時 、弓打ち神事が始まった。
 正月が過ぎると伊勢志摩には弓祭りが多い。ほとんどの弓祭りは的に命中し、豊年を占う。しかし、鳥羽市国崎町の弓祭りは的に命中させないのが特徴。魔を避けると言う。そして弓引く人は終始、真剣に場内で歌舞伎の世界を演じ、粋に舞う。その後、出世魚と言われるボラを手で触れずに料理する真魚箸の神事が行われた。

鳥羽市国崎町弓打ち神事
粋に舞う

真魚箸の神事
真魚箸の神事